医学部卒業後、大学病院とその関連病院にて、消化器内科医として主に消化器悪性腫瘍の治療に携わってきました。大学病院でまず教わったことは「内科医は、頭のてっぺんからつま先まで診れなくてはいけない」ということでした。専門は消化器内科でしたが、石川県の地方の病院で内科医としても従事し、在宅診療を経験したのをきっかけに、在宅医療に興味をもちました。2012年に東京都で在宅診療を学び、2013年より千葉県の君津診療圏で、約10年在宅診療に従事してきました。君津診療圏は、全国的にも特に人口あたりの病床数が少ないエリアと言われています。この10年、多くの患者さんとおうちや施設で関わってきました。レントゲンやCTなど病院にある機器はなく、まさに、「頭のてっぺんからつま先まで診る」初心に戻ったような医療を実践してきました。特に印象深いのが、悪性疾患で、病院にはもう通院しないで最後までおうちで療養したい、入院中だけど最後はおうちに帰って、家族と過ごしたいと思う患者さんを看取ってきたことです。様々な患者さんとそのご家族と出会いを経験したことから、当院では在宅緩和ケアに積極的に取り組んでいきたいと思っています。患者さんのこれまでの生き方や、これからの生き方にじっくりと向き合い、患者さんがおうちや住み慣れた場所で過ごせるよう、患者さんの生活を支える医療を目指します。
院長 重山 勇
略歴
神奈川県立厚木高校卒業
米国オレゴン州立大学理学部数学科卒業
東京大学理科Ⅱ類中退
金沢大学医学部医学科卒業
金沢大学病院第一内科(消化器科)、国立病院機構金沢医療センター、石川県済生会金沢病院など石川県金沢市内の地域中核病院で消化器内科医として勤務後、公立河北中央病院、加登病院で内科医として地方医療を経験。東京都内で在宅医療を経験後、木更津市、袖ヶ浦市、君津市など君津診療圏で10年間在宅医療に従事。2023年2月在宅診療おうちクリニックを開院。